2024/09/28 02:58
ストラディバリウスに代表されるように
古い時代に作られたものが
なぜあんなに高価なのか
ストラディバリウスは、17世紀から18世紀にイタリアで活躍したストラディバリが製作した楽器の総称で価値が高い理由として、ストラディバリは1737年に亡くなった故人であるため現存する数がそもそも少ないことと、この時期、地球全体がやや寒冷だったため木の年輪の間隔が現代の木材よりも均等であり、これがストラディバリウスの希少価値を高め独特な音色を生んでいると考えられます。
リパールに依頼される真珠は
最も古い真珠で約80年前。
もっとも多い年代は、20~30年前の真珠です。
年代ものだから磨く価値はないですよね?、とか
古い真珠だから価値がないかもしれない、など
受け継いだ方から
よくご相談いただきます。
確かに真珠養殖の技術は
約130年前に比べて飛躍的な進歩を遂げています。
先代のたゆまぬ努力と研究の結果です。
と同時に地球における環境破壊は年々進み
海水汚染、海水温の上昇、赤潮、伝染病など
現代の真珠はかつてないほど過酷な環境にさらされています。
そう思うと、年代ものの真珠には
価値がないのでしょうか。
太古の昔、
ミネラルや栄養がたっぷりと存在し
澄んだ美しい海と自然豊かな山々に囲まれ
育まれた真珠は素晴らしい価値があります。
真珠は、通常冬に浜揚げされるのですが、
その年の冬が寒ければ寒いほど
最後に巻かれる真珠層、つまり表層の密度が高くなり
ストラディバリウスの木の年輪の間隔のように
真珠層がきめ細やかに巻かれるため
美しい真珠が出来上がります。
また昔の真珠は、越しものといって
通常の養殖期間より長く養殖されているものも多くありました。
養殖期間が長いと厚巻になり、
高品質で経年劣化に強い真珠が出来やすくなります。
タイパ、コスパという現代にはない
生産性だけを追い求めない
豊かな価値観が
その時代にはありました。
(リパール後、約20年前成人の御祝にお客様のお母様から送られた真珠)
年代物の真珠は
まるでその時代の豊かな真珠を
今に伝える
タイムカプセルのように思えてきます。
今の真珠には決して出せない
風格と唯一無二の輝き。
新しいから良い、
古いからダメではなく
本当の価値をリパールで再発見してみませんか?
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#古き良き